北海道はペットの大学が最も多い!獣医・畜産・酪農学部が集まる理由

北海道は全国でも有数のペットの大学の集積地なのをご存じでしょうか。全国の獣医学部がある大学をみると、北海道内だけで3大学(北海道大学・帯広畜産大学・酪農学園大学)があり、東京や神奈川と並び、最も多くなっています。

北海道にある主なペット関連の大学

北海道大学(札幌市)

学部・大学院:獣医学部/獣医学研究院
特徴:先進的な伴侶動物臨床、感染症、ライフサイエンスの強み。附属動物病院を含む充実の教育・研究体制。

帯広畜産大学(帯広市)

学部:畜産学部(獣医学ユニット/共同獣医学課程)
特徴:生産動物臨床や食品衛生に強み。北海道大学と共同獣医学課程を運営し、遠隔・対面を組み合わせた一体型カリキュラムを実施。

酪農学園大学(江別市)

学群:獣医学類(獣医学)/獣医保健看護学類(動物看護)
特徴:獣医学と動物看護の双方を擁する私立大。愛玩動物看護師をめざす専門教育や、行動学・栄養学・理学療法学など臨床を支える領域までカバー。

全国の獣医学部がある大学

北海道は、東京都と神奈川県に並び、全国で1番多い獣医学部が多い都道府県です。

国立大学

  • 北海道大学 北海道
  • 帯広畜産大学 北海道
  • 岩手大学 岩手県
  • 東京大学 東京都
  • 東京農工大学 東京都
  • 岐阜大学 岐阜県
  • 鳥取大学 鳥取県
  • 山口大学 山口県
  • 宮崎大学 宮崎県
  • 鹿児島大学

公立大学

  • 大阪公立大学 大阪府

私立大学

  • 酪農学園大学 北海道
  • 北里大学(十和田キャンパス) 青森県
  • 日本獣医生命科学大学 東京都
  • 日本大学 神奈川県
  • 麻布大学 神奈川県
  • 北里大学(相模原キャンパス) 神奈川県
  • 岡山理科大学 愛媛県

なぜ北海道に“ペットの大学”が集まるのか

産業動物と伴侶動物が共存する学びやすい環境

北海道は畜産と愛玩動物の文化の双方が根付く地域。生産動物の臨床・公衆衛生から伴侶動物の高度医療まで、幅広い実習・研究テーマが成立します。
酪農といえば北海道といわれており、高校から酪農を学ぶ学生も多く、道内を車で運転していると犬や猫といったペットだけではなく、牛もよく見かけるのも北海道ならではといえるのではないでしょうか。

大規模フィールドと先端研究の融合

北海道大学や帯広畜産大学は広大な実習フィールドや研究施設を持ち、酪農学園大学は動物看護や行動学など臨床を支える専門領域を深く学べます。道内に異なる強みの大学が近接していることが、教育の質を押し上げています。

道民にとってのメリット

先端医療・教育の“地の利”

附属動物病院や連携病院の存在は、高度医療へのアクセス性を高めます。

地域の安心につながる公衆衛生・感染症研究

人獣共通感染症や食品衛生の研究が地域の公衆衛生に貢献。研究成果がガイドラインや啓発に反映されやすい土壌があります。

ペット関連の就業機会・連携機会が豊富

獣医師、愛玩動物看護師、研究・メーカー・動物福祉などキャリアの幅が広がります。酪農学園大学の獣医保健看護学類は臨床現場を支えるスペシャリスト育成に注力。

まとめ

北海道には北海道大学・帯広畜産大学・酪農学園大学という動物に関わる大学が集積し、獣医学課程や動物看護の専門教育など、道内ならではの厚い学習・研究エコシステムが形成されています。

これは道民のペット医療の安心や人材育成・産業の活性化にも直結し、ペットと人にやさしい北海道”を支える土台となっているのです。

 

執筆:どうみんライフ