札幌市のペット可物件率は高い?低い?市場の現実

札幌市の賃貸物件において「ペット可(相談可含む)」とされている物件の割合は、全体のおよそ25パーセントから30パーセント程度です。これは東京23区の平均(約15パーセントから20パーセント)と比較すると、やや高い水準にあります。北海道は土地が広く、比較的ゆとりのある間取りが多いため、ペットとの共生に対して寛容なオーナー様が多い傾向にあるからです。

しかし、この数字には注意が必要です。単純に「3割も選べる」と考えるのは危険です。なぜなら、「ペット可」と「ペットと快適に暮らせる」はイコールではないからです。

ペット可とペット相談可の違い

検索サイトでよく見る言葉ですが、明確な違いがあります。

・ペット可:最初からペット飼育を前提に募集している物件。足洗い場などの設備が整っていることも多いです。
・ペット相談可:基本は不可だが、種類や条件によっては許可する場合がある物件。敷金積み増しなどの交渉が必要です。

検索ヒット数の多くはこの「相談可」が含まれているため、実際に希望するペット(特に猫や大型犬)が飼える確率はもっと下がります。

【種類別】審査通過の難易度と物件数

ペットの種類によって、選べる物件数は劇的に変わります。札幌での探しやすさをレベル分けしました。

小型犬(チワワ・トイプードルなど)

難易度:低
もっとも物件数が多いカテゴリーです。ペット可物件の9割以上が小型犬1匹を想定しています。鳴き声対策さえできれば、選択肢は豊富です。

猫(ネコ)

難易度:中~高
犬に比べて物件数はガクンと減ります。理由は「爪とぎによる壁や床の修繕リスク」と「尿の臭い」を嫌がるオーナー様が多いためです。
札幌で猫と暮らす場合、退去時の清掃費用が高額に設定される特約が付くことが一般的です。

大型犬・多頭飼い

難易度:激高
札幌市内でもかなり希少です。一戸建ての賃貸や、分譲リース物件を狙うのが近道です。一般的なマンションやアパートでは、騒音や共用部でのトラブルを避けるため、ほとんどが断られます。

札幌市のペット可物件率

不動産のポータルサイトにおける掲載数(2026年2月時点の概算値)を基に、札幌市の区別賃貸物件数と、市場全体の一般的な「ペット可(相談可)率」の傾向を合わせ、算出・推計したました。

物件数(全体) ペット可(推計) ペット可
率の傾向
中央区 約9,340件 1,400〜1,800件 中〜低
北区 約5,120件 800〜1,000件
豊平区 約4,600件 700〜900件
東区 約4,350件 650〜850件
西区 約3,300件 500〜600件 中〜高
白石区 約2,600件 400〜500件
手稲区 約1,380件 250〜300件
南区 約740件 150〜200件
清田区 約620件 100〜150件
厚別区 約380件 60〜80件

北海道・札幌ならではの注意点とデメリット

本州から移住される方や、初めて札幌で一人暮らしをする方が見落としがちな、雪国特有のリスクを解説します。

冬の散歩と雪対策

札幌の冬は半年近く続きます。犬の散歩には以下の覚悟が必要です。

・散歩コースの確保:歩道が雪で埋まるため、除雪された道しか歩けません。
・足元のケア:融雪剤(塩化カルシウム)が撒かれた道を歩くと、肉球が荒れます。靴を履かせるか、帰宅後のケアが必須です。
・物件の設備:散歩帰りに、泥や雪で汚れた足を洗う場所が必要です。エントランスに足洗い場がない場合、玄関で処理できる広さが求められます。

暖房費の増加

動物は寒暖差に弱いため、冬場は24時間暖房をつけっぱなしにする必要があります。
札幌の賃貸で「プロパンガス」の物件を選んでしまうと、冬のガス代だけで数万円になることも珍しくありません。ペットと暮らすなら「都市ガス」または「灯油ストーブ」の物件を選ぶのが鉄則です。

契約前に知っておくべき費用のリアル

札幌のペット可物件を契約する際、通常よりも初期費用がかかります。相場を知らないと予算オーバーになります。

ペット礼金(礼金積み増し)

札幌の商習慣として、ペットを飼育する場合、礼金が「プラス1ヶ月分」になるケースが非常に多いです。
これは退去時の原状回復費用(消臭・消毒)の前払い的な意味合いが強く、返還されないお金です。

例:家賃6万円の物件の場合
・通常契約:礼金なし
・ペット契約:礼金6万円(家賃1ヶ月分)

退去時の特約

契約書に「退去時にペット消臭消毒料として一律〇〇円を負担する」と明記されていることが多いです。
国土交通省のガイドラインでは、経年劣化はオーナー負担が原則ですが、ペットによる汚損(柱の傷、粗相のシミ)は入居者の全額負担となります。

よくある質問(FAQ)

どうみんライフ編集部に寄せられる、よくある質問をまとめました。

Q. 内緒でペットを飼うとバレますか?

A. ほぼ確実にバレます。
鳴き声、足音、換気扇から漏れる臭い、ゴミ捨て場のペットシーツなど、近隣住民はすぐに気づきます。契約違反となり、即時退去や高額な違約金を請求されるリスクがあるため、絶対にやめましょう。

Q. 途中からペットを飼いたくなったらどうすればいいですか?

A. 必ず管理会社へ連絡してください。
「ペット不可」の物件でも、交渉次第で許可が出ることも稀にあります(敷金追加などが条件)。ただし、規約で厳格に禁止されている場合は引っ越しが必要です。

Q. 1階と2階以上、どちらが良いですか?

A. 犬なら1階、猫なら2階以上が人気です。
1階は足音が下に響かず、散歩に出やすいメリットがあります。猫は脱走防止や寒さ対策(1階は底冷えするため)の観点から、2階以上を選ぶ方が多いです。

札幌でペット物件を探す手順

札幌で理想のペット可物件を見つけるための重要ポイントを整理します。

・札幌のペット可物件率は約3割だが、猫や大型犬はもっと少ない
・冬の光熱費を考え、都市ガスか灯油暖房の物件を最優先する
・初期費用として「礼金+1ヶ月」を予算に入れておく
・冬の散歩ルートや、雪による足元の汚れ対策をシミュレーションする

札幌は公園も多く、動物病院も充実しているため、物件選びさえ間違えなければペットと非常に暮らしやすい街です。
「ペット可」という条件だけで飛びつかず、暖房設備や冬の生活環境までチェックすることが、長く快適に暮らす秘訣です。

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執筆:どうみんライフ