札幌市が実施した「人と動物が幸せに暮らせるまちについて」のアンケート調査結果をご存知でしょうか。
「札幌は自然も多くてペットに優しそう」そう思う方も多いかもしれません。しかし、実際のデータを見ると、市民の意識や防災対策には大きな課題が隠れていることがわかりました。
この記事では、どうみんライフ編集部が令和4年度の調査データを徹底分析。札幌でペットと暮らす私たちが「今すぐやるべきこと」をわかりやすく解説します。
目次
札幌はまだ「人と動物が幸せな街」とは言い切れない
・「人と動物が幸せに暮らせるまち」だと思う人はわずか4.4%
・半数以上の51.5%が「どちらでもない」と回答
・最大の課題は「飼い主のモラルやマナー(67.9%)」
まず、調査の核心となる結果からお伝えします。「札幌市が人と動物が幸せに暮らせる街だと思いますか?」という問いに対し、「そう思う」と答えた人は非常に少なく、市民の満足度は低いのが現状です。
なぜ、このような結果になったのでしょうか。理由として最も多く挙げられたのは「飼い主等のモラルやマナーの課題」でした。飼い主のマナーや制度に対して、市民から厳しい目が向けられていることがわかります。
意外と知らない「ペット同行避難」のリアル
・同行避難(どうこうひなん):ペットと一緒に避難所まで逃げること(札幌市推奨)
・同室避難(どうしつひなん):避難所で人間と同じ部屋で過ごすこと(基本不可)
・現状:64.8%の市民が同行避難の受け入れを知らない
今回の調査で最も注意すべき点は「災害対策」です。札幌市の避難所は、原則として「同行避難」を受け入れています。しかし、6割以上の人がこの事実を知りません。
同行避難と同室避難の違い
いざという時に「ペットを連れて行っていいのか」迷ってしまうと、逃げ遅れる原因にもなります。ただし、避難所では居住スペースとは別に飼育場所が設けられるのが一般的であり、同室で過ごせるわけではない点に注意が必要です。
飼い主の備えは十分?
また、ケージへの慣らしやワクチンの接種など、飼い主としての備えが「十分周知されている」と感じている人はわずか6.9%しかいません。日頃からの準備が急務です。
ご近所トラブルの原因、第1位は「糞尿」
1位:糞尿被害(51.9%)
2位:無秩序な繁殖(43.8%)
3位:交通事故(32.9%)
ペットを飼っている人と飼っていない人の間には、マナーに対する感じ方に温度差があります。「犬の飼い主のマナーが良い」と思っている人は約3割(31.9%)にとどまっています。
最も多い被害は「糞尿」
特に野良猫や放し飼いの猫については、「糞尿(ふんにょう)」の被害が最も懸念されています。次いで「無秩序な繁殖」や「交通事故」が心配されています。
TNR活動の認知不足
こうした問題を解決するための「TNR活動(捕獲・不妊手術・元の場所に戻す)」や「地域猫活動」ですが、残念ながらアンケートでは78.8%の人が「知らない」と回答しており、認知度向上が課題となっています。
新しい動物愛護センターへの期待
【新施設に期待することTOP3】
1. 動物の譲渡の推進(30.2%)
2. 飼い主や業者等への指導の充実(29.4%)
3. 犬猫の積極的な保護引取り体制の整備(29.2%)
現在、札幌市では新しい「(仮称)札幌市動物愛護センター」の建設が進められています。市民は単なる収容施設ではなく、「譲渡」や「指導」の拠点としての役割を強く求めています。
私たちが今日からできること
札幌市の調査結果から、まだ「理想の共生社会」には遠い現状が見えてきました。行政任せにするのではなく、私たち市民一人ひとりの行動が重要です。
あなたが今すぐできるアクション
- 自宅のペット防災グッズを見直す(水・フード・トイレシート)
- 家族で「避難時は誰がペットを連れ出すか」を話し合う
- 散歩中のマナー(排泄物の処理)を徹底し、周囲への配慮を忘れない
人と動物、そしてペットを飼っていない人も含めた全員が快適に暮らせる札幌を目指しましょう。
出所:札幌市「令和4年度インターネットアンケート調査結果」
執筆:どうみんライフ